稽古長屋 音四郎楽屋ばなし~その4「はで彦」

第四話のタイトル「はで彦」は、そのまま、古典落語「派手彦」からちょうだいしています。
ただ、この噺、亡き圓生師以外で、
なさった、あるいはなさっているというのを、今のところ聞いておりません。
なので、私も生で聞いたことはないのです……。
いつか、どなたかで、聞けたらいいな。(情報あったら、お教えください)

登場人物の「乙彦」姐さん。
落語の方では「板東お彦」さん。踊りは板東流ってことでしょうね。
私の物語では「松浦流の踊りの師匠の乙彦さんで、本名さよ」とさせていただきました。
「松浦流」「さよ」は、マクラで出てくる松浦佐用姫の伝説から。
ついでに、乙彦さんのお嫁入り先、和菓子の「大伴屋」は、
佐用姫の恋人「大伴狭手彦」からいただきました。

さて、はで彦さんこと乙彦とは対照的な、常磐津亀文字こと、お亀さん。お久の良き相談相手。
こちらは、何度も言及してますが、古典落語「百川」から。
「百川」の亀文字さんは、女性か男性か、はっきりしないのですが(演者さんによるのかな?)、
私は、かっこいい、頼れる姐さんにしてみました。

お聞きしたところでは、現実の常磐津の師匠方のお名前では、
「文字」というお名前が尊重されているので、
「文字○○」というお名前はあっても「○○文字」という名は、ないとのこと。
たぶん、落語なので、「架空の人」という前提があってのことかな、と理解しています。
ま、このへんは作者だけが納得してれば良いことなんですけど、ブログなので、ぐだぐだと。お許しを。

当然ながら、踊りのおさらい会の会場は、日本橋浮世小路の料理屋「百川」です。
お久は、亀文字と三味線を弾くにあたり、「替手」という言葉を使っていますが、
これは、「本手」と「替手」=主旋律と副旋律、みたいなものです。
「替手」はけっこういろんな装飾音を入れることが多いかな……。

音四郎と因縁ありの「お半さん」。
こちらは、「お半長」(帯屋)でして、上方古典落語の「胴乱の浩助」から。
これについては、第六話「鷺娘」の時にまた。

そうそう、小僧さんの名。
よっぽど「定吉(さだきち)」にしちゃおうかと思ったのですが、
ちょっと遠慮しまして「清吉(せいきち)」に。

では、今回は、このへんで。
長講おつきあいくださり、ありがとうございました<(_ _)>。

IMG_20141206_111924.jpg雨だよ……。
IMG_20141211_202352.jpg静かにしてようよ。
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プロフィール

おくやまけふこ

Author:おくやまけふこ
愛知県生。小説家。
名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。
大学教員などを経て、2007年、第87回オール讀物新人賞受賞を機に作家デビュー(受賞作は『源平六花撰』に所収の「平家蟹異聞」)。
名古屋市在住。
家族は夫と猫二匹。

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