寧さまの名古屋弁講座その6~すかたらん、やあたらしい~

さて、「太閤の能楽師」における寧さまの名古屋弁。

かなりお話も終盤でございます。

お優しい寧さまですが、やはり、人です、女です。
不愉快な思いを胸のうちにしまっておいでのことも。

261頁「なんだしらん、好かたらんねぇ、あの人らぁは

共通語訳「なんだかよく分からないけど、気に入らないわね、あの人たちは」

場面は、醍醐の花見。茶々や龍子への、冷ややかな視線です。
寧さまにとっては、盟友・おまつさまのご同席が心強かったことでしょう。
さらに。

「まあ、小才らして、やあたらしい」

共通語訳「ほんとに小賢しくて、いやらしい」

「すかたらん」「やあたらしい」は、遠峰あこさん(こんな素敵な方です)もレパートリーに
してくださっている「名古屋名物」の歌詞にも登場します。

もう一つだけ蛇足を。263頁で、暮松新九郎について回想しているところのお言葉について。

気の毒ィことしてまって

意味は共通語でも同じですが、「気の毒」と形容動詞にならずに
「気の毒」と形容詞の活用をしています。これは名古屋弁ではちょくちょくあるようです、
いちばんよく聴かれるのは「横着」=「素行の良くない」「振る舞いが乱暴」、などの例でしょうか。

さて、文章が横着ならないように、ちゃんと勉強をしましょうか。
(ちょっとニュアンスがちがうかな?)
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プロフィール

おくやまけふこ

Author:おくやまけふこ
愛知県生。小説家。
名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。
大学教員などを経て、2007年、第87回オール讀物新人賞受賞を機に作家デビュー(受賞作は『源平六花撰』に所収の「平家蟹異聞」)。
名古屋市在住。
家族は夫と猫二匹。

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