寧さまの名古屋弁講座その4~ちょうだぁ・くだれる~

名古屋弁てきつい、というイメージが、残念ながらあるようです。
私の鹿児島の両親なども、そう言っておりました。。

うーん、そうですかねえ。。。
母音の種類が多い(しかもそれが連続する)ので、それを強く発音すると、きつく聞こえてしまうのかな。

でも、今回取り上げるのは、とっても丁寧な言葉です、本来は。

「太閤の能楽師」179頁。夫の秀吉が建立した大仏様を、
おしのびでゆっくり、一人で拝もうとやってきた寧さま。

ゆっくり拝ましてもりゃあたぁで。しばらく、だあれも来んように、言ってちょうだぁせ

共通語訳:「ゆっくり拝ませてもらいたいの。しばらく、誰も来ないように、言ってくださいな

このへんの「あ」「ぁ」「や」の表記は、迷いました。どう書くと、音が伝わるかな?
「ちょうだぁせ」人によっては「ゃ」がさらに入って聞こえるかも。
「~くださいな」、って。ください、じゃないんです、
さらに念を押して、でもふわっとお願いする感じ。

180頁、仏さまを拝む寧さまの心の内。

おっきな、仏さま。お前さま、あの人を、赦いてくだれるきゃあも?

共通語訳:「大仏さま、夫を、お許しくださいますかしら?」

「お前さま」はもちろん発音は「おみゃあさま」。
「ゆるしてくださる」に比べて、「ゆるいてくだれる」は、
摩擦の多いSの音が消えて、柔らかい感じがしませんか? どうでしょう。

さらに、祈る寧さま。

もう、もめ事はたくさんぜぇも。やめてちょうよ

共通語訳:「もう、もめ事はたくさんですわ。(本当に)やめてくださいな

「ちょうよ」は「ちょうだぁ」の簡略版。「よ」にさらに念押しのお願い感があります。

まあ、いろいろ、ごちゃごちゃ書いておりますが。。。
「笑って読んでくだれるきゃあも?」
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プロフィール

おくやまけふこ

Author:おくやまけふこ
愛知県生。小説家。
名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。
大学教員などを経て、2007年、第87回オール讀物新人賞受賞を機に作家デビュー(受賞作は『源平六花撰』に所収の「平家蟹異聞」)。
名古屋市在住。
家族は夫と猫二匹。

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