寧さまの名古屋弁講座その2~ぇも、なも~

名古屋弁と言うと、「みゃあみゃあ」言う、あるいは「がやがや」言う、
と思っておいでの方も多いようなのですが、
実際には、語尾のバリエーションがもっといろいろあります。
また、ご年配の品の良いご婦人は、滅多に「がや」はお使いにならないように見受けます。
母音が多くて、現在よく言われる名古屋弁より、柔らかい響きでお話しになる印象です。

「太閤の能楽師」74頁、
前代未聞の「禁中能」のイベントを控え、
装束の準備にかり出されている寧さまが侍女たちとお話しなさる場面。
「虎の皮」を巡る雑談です。

「そうでぇも。ま、ほんでも小っちゃい巾着にするとかわいいがね。猫みたゃぁになって」

共通語訳「そうねえ。それでも小さな巾着にすればかわいいじゃない? 猫みたいになって」

75頁「ほうでしょう。でも、性格(たち)はえりゃあ恐がいもんだて、聞いたわなも」

共通語訳「そうでしょう? でも、性格はとっても恐いというふうに、聞いているわ」

「ほうでしょう」はとても上下に音が動く感じの発音です。素敵な年配の女性に「ほうでしょう!」と
肩を叩かれたりしたら、「はい」と頷くしかなさそうです(笑)。

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プロフィール

おくやまけふこ

Author:おくやまけふこ
愛知県生。小説家。
名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。
大学教員などを経て、2007年、第87回オール讀物新人賞受賞を機に作家デビュー(受賞作は『源平六花撰』に所収の「平家蟹異聞」)。
名古屋市在住。
家族は夫と猫二匹。

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