たらふくつるてん・武左衛門楽屋ばなし~マクラ、発端・東の旅

前回に書きました、「目次」を見ていただきますと。

お好きな方でしたら、「目次だけでも落語ばっかりだなぁ」と呆れてくださったかと思いますが。

「東の旅」は上方落語の旅ネタ、「三枚起請」は女郎のお話、それに「花見の仇討ち」、この三つは、
落語の演目をそのまま、章の名に使わせていただきました。
もちろん、内容にも重なっております。

他にも「業って、まんま家元(談志師匠)だろ?」って声が、聞こえてきそう。
(立川流のファンの方は、一家言お持ちの方が多いですし……どうぞお許しくださいね)

ま、あちらもこちらも、どうぞ、洒落でお許しいただいて。
今日は、序と一の、裏ネタを。

露の五郎兵衛さん。実在人物です。
作品に登場していただいたのが、もちろん初代。

二代目は、亡くなられていますが、現代の方。
「ぶっちゃけ寺」でも人気の、団姫さんの大師匠さまでいらっしゃいます。
(師匠は、露の團四郎さんです)
現代にも「露の」を名乗っている方がいるって、うれしいな。

そして、武左衛門の最初の女房「お松」。
こちらは、上方落語によく登場する「わわしい女房」の名によく出てきます。
「船弁慶」とかのお松さん、いいですね。りりしくて((りりしすぎ?)

15頁、「玉子の四角と女郎のまことは……」は、長唄の「吉原雀」なんかにも、あったりします。
 「紺屋高尾」みたいな、女郎の咄によく出てくる
 「傾城にまことなしとは……」ってやつと、「バージョンちがい」みたいな表現です。

20頁から、武左衛門が使う「船」=「三十石舟」。これも落語の演目にありますね。
 上方のものと思っていたら、先日市馬さんがとっても美声でなさって、魅力的でした。

29頁の「子どもは風の子」これ、どうやらいろんな咄の中に入っているようです。
 私は、神田陽子先生から、忠臣蔵の講談の中で教わりました。離縁状の説明のくだりでしたけど。

32頁~、奥方に口説かれるところは「浮世床」を、仇と狙われる今後の展開は「宿屋の仇討ち」を、
 それぞれ参考にさせてもらいました。
 もちろん、状況とか「オチ」とかは、かなり違いますけども。

まあ、ともかく、全編、落語のおかげで書けた作品でございます。
古今東西、すべての落語家さん、落語作者さんに、深く深く、感謝。m(__)m。
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プロフィール

おくやまけふこ

Author:おくやまけふこ
愛知県生。小説家。
名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。
大学教員などを経て、2007年、第87回オール讀物新人賞受賞を機に作家デビュー(受賞作は『源平六花撰』に所収の「平家蟹異聞」)。
名古屋市在住。
家族は夫と猫二匹。

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